つるちゃんからの手紙 5月号(令和元年 5月号)

2019.05.21


私もいろんなところに出かけますが、訪問先でお茶を出されることがあります。

それは、何気ないことかもしれませんが、お茶の出され方、その味がそれぞれの会社や組織でまるで違うなあと気が付きます。

お茶を持ってくる人の表情やしぐさで私がそこで歓迎されているのか、否かということもよくわかりますし、そこで働いている人の気持ちや雰囲気もなんとなくわかります。

だから、来客にお茶を出すということは実はとても難しいと思うのです。

せめて客人が何の目的で、訪問しているのかがわかれば、お茶を出す人は気が楽だと思うのですが、それが伝わっていないと、必要以上に緊張してしまい、ぎくしゃくしてしまうこともあるでしょう。反対に、感じが良い人からお茶を出されると、訪問した人はホッとするものです。私も、お茶を出すということは、若い時によくやっていました。

そのときに、自分でお茶を買ってきて、それをうまく淹れる練習をしたものでした。

お茶の葉の銘柄や温度にもこだわって、試行錯誤しました。

事前に湯飲み茶わんを温めておくにはどのようにするのか、お茶の葉の量はどうなのか、味が濃くないか薄くないか、フタはどの向きがいいのか、などいろいろと細かいことを調べ、練習したことがありました。でも、どれが正しいお茶の淹れ方かわかりませんでした。

2012年に宇都宮で、私は「人が輝く組織つくり」という演題で講演をしました。そのときに宮城県のお茶の製造販売を行っておられる矢部亨さんという人と知り合いになりました。矢部さんのお茶はとてもこだわって製造されていて、JALのファーストクラスや、TRAIN SUITE四季島、和倉温泉の高級旅館「加賀屋」にも採用されたお茶なのです。

矢部さんは同行したうちのスタッフにお茶の正しい淹れ方について簡単に講義をしてくれました。「いつか、より正しいお茶の淹れ方をつるちゃんのところのスタッフに教えてあげるよ」とその時に約束しました。そして、その歳の年末に、私の医院に宮城県塩竈市から本当に来ていただき、「正しいお茶の淹れ方」を全スタッフに教えていただいたのです。

その時はせっかく来ていただいたので、東日本震災の時にどのようなことがあったのか別に講話をしてもらいました。それから、私も被災地に何度か足を運びました。実際に被災地に行くとまだ震災の爪痕がたくさんのこっています。昨年は、家族旅行で東北を訪れ、石巻や南三陸町を矢部さんに連れて行っていただきました。また、ほかにも縁があり、昨年から矢部さんは諫早のグルメフェスタにお茶の販売でおいでになり、今年も出展されると、耳にしたので、当院の新入社員4人を対象に「正しいお茶の淹れ方教室」を開いていただきました。新入社員は大喜びです。

お茶を正しく淹れることがいかに大切か、そしてこだわると、こんなにおいしいものである、ということを実感してもらいました。コンビニで売っているペットボトルが、本当のお茶の味だと思っていた人もいたようで、今の若い人にはこのような経験も大きく活きてくるのだなあと実感した次第です。職場にはただ仕事の「やり方」だけではなく、こうしたお茶を正しく淹れることを通じて、社会人としての「あり方」を教えることも大事なことだと私は思っています。

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