CEREC治療
鶴田歯科医院のセレック治療を説明した動画です。
「ああー、また、詰め物とれた・・・・歯医者に行かなきゃ」と思って歯医者に行ったら、また同じ銀歯を入れられた。
「本当にこの治療で大丈夫なの?また数年したらとれるんじゃないの・・・・」
「こんなところに銀歯入れられたら、目立ってしまう。困るよね、もっといい方法なかったのかな」
こんな経験をしたことはありませんか?
結論からいうと、歯に金属の詰め物をするのは決して良い事ではありません。
なぜなら、また外れる可能性もありますし、その金属の下で虫歯が再発する可能性もあるからです。
しかし、「セレック(CEREC)治療」を行えば、そのようなリスクは軽減できます。
- 歯はとても大事だ
- 歯を長持ちさせたい
- もう虫歯になりたくない
- 審美歯科治療を受けたい
- 金属アレルギーが心配だ
- 高精度な治療を希望している
- 銀歯を自然な歯の白さのものに替えたい
- 歯型(印象)を取るのがとても苦手だ
- 一日で虫歯治療が終わるのは魅力的だ
- 目立つところに銀歯は勘弁してほしい
- やっぱり白くてきれいな歯にしてほしい
- 何不自由なく笑顔を思いっきり出したい
それを解決できるのが「セレック治療(CEREC)」です。
「セレック治療(CEREC)」ってすごい!
セレック(CEREC)とはCEramic REConstruction(セラミック修復)のことを言います。
セレックシステムは、医療先進国ドイツからやってきた、コンピュータ制御によって歯の修復物を設計・製作するCAD/CAMシステムです。
つまり、コンピュータを使って修復物を作製するので、歯型を取ることがありません。
最先端の3D光学カメラを使用して患部を撮影(スキャン)し、患部の歯列をモニター上に再現。そのあとはコンピュータの3D画面上にて修復物を設計し、ミリングマシンがデータをもとに作製します。
歯科技工所に依頼することなく歯科医院で修復物を作製できるので、その日に治療を終えることができます。(1dayトリートメントといいます。)
また規格生産された高品質なセラミックブロックを使用するため耐久性が高いことが大きな利点となります。
それでは具体的にセレックを使った治療の流れをお話ししましょう。
1日でセラミック治療が完了するセレック。具体的にはどのようにして治療が行われているのでしょうか?
Step1 スキャン(型取り)
歯を削ったあと、3D光学カメラで口腔内を撮影します。
治療する部分の虫歯を削って形態を整えた後は、3D光学カメラを使用して患部を撮影(スキャン)。
型取りの不快感を味わうことはありません。
わずか数分間の作業で、患部の歯がモニター上に再現されます。
Step2 修復物の設計
コンピュータの3D画面上で修復物を設計します。
モニター上で歯の形態や噛み合わせの調整を、あらゆる角度から行い、理想的な形にしていきます。設計後は様々な色のセラミックブロックから最適な色のものを選定します。Step3 修復物作製
ミリングマシンが設計データを基に加工します。
ミリングマシンと呼ばれる機械(CAM)が、コンピュータで設計されたデータをもとにセラミックブロックを削り出し、修復物を精密に整えていきます。【注水下でセラミックブロックを切削するミリングマシン。精密な動きに圧倒されます】
Step4 完成
口腔内へセットして治療完了です。
先進的な接着技術を用いて、削り出されたセラミックの修復物を口腔内へ試適します。必要に応じて、ここで細かい調整を行うことがあります。
調整が終了すると、特殊な接着技術を駆使し、歯とセラミックを接着します。
これで治療完了となります。
なお、Step1からStep4までにかかる時間は、たいていの場合は1~2時間程度です。
↓
最後にひとつ注意事項があります。
装着したセラミックは特殊な接着を施します。したがって、3日ほど治療が終了した歯で、強い力でかむことを避けるようにしてください。
次にセレックで修復したセラミックの特徴についてお話しします。
ほとんどの症例は1~2時間で終わるほどスピーディー。1回の通院で修復物をセットできるため、通院の手間もありません。
従来の治療法だと歯型をとってそれを技工所(室)で作ってもらわないといけません。歯が完成し、装着するまで3日から1週間ほどの時間がかかります。
その間、患者様は患歯で思いっきり食事を楽しむことはできません。
場合によっては患歯が破折したり、仮の詰め物が取れて、その患歯の切削された歯面が露出し、食渣や唾液で汚染されてしまうのです。
そうすると、歯の接着力は極端に落ちてしまうのです。
そればかりか、仮の詰め物が取れたとき、冷たいものがしみたり、食べ物が圧入し、強い疼痛へと変化する場合もありますので、仮の詰め物は歯にとっては大きなリスクを冒してしまうことだってあるのです。
つまり虫歯を削った患歯を汚染させない状態で、すぐに修復物を接着することが、理想の状態なのです。
これは虫歯の再発や重症化を防止する最大の利点になります。
ですから一日で治療がおわるということは患者様だけではなく、歯科医学的な観点から見ても大きなメリットがあげられるのです。
特徴 その2.高品質・高い耐久性
セレック純正の高品質なセラミックブロックで作製されるから高い耐久性を実現しています。
これはドイツの工場で厳密な規格管理のもと生産されたブロック型のセラミックを使用するため、手作業によるエラーが全く存在せず、とても高い耐久性を持ちます。
では、「硬いから大丈夫なのか?」というと、そういうわけではありません。
硬すぎると今度は天然の歯のように摩耗することができませんから、セラミックと歯との間に隙間ができて、そこからセラミックが破折したり、虫歯になったりとよくありません。
しかし、このセレックのセラミックブロックは歯とほぼ同じ硬さを実現しています。
ですから、このセラミックが割れるということは天然の歯を保護する目的で割れるわけですから、気が付かないうちに大事に至っていたということは少ないのではと考えます。
ちなみにドイツの大学の研究データによると10年後の残存率を調べた臨床研究によれば、通常のセラミック治療では約68%なのに対し、セレック治療は約93%と非常に高い結果を出しています。
金属ではなく上質なセラミックを使っているので、自然で美しい見た目を実現できます。
セラミックブロックにはいろいろなサイズ、そして色があります。
中には薄い色から濃い色まで一つのブロックに入っているものまであります。
虫歯をとってしまったあと、歯科医が十分に患者様の歯の色を見てブロックの色を決定します。
セラミックは透過性があるので、境目がわかりにくく、磨き上げるととてもきれいで自然な仕上がりになります。
大抵の患者様はやってよかったと満足されるケースが多いので安心してください。
※歯の色調によっては完全に色が合わない場合がありますので、事前によく色についての説明をよく聞いてください。
従来の方法ですと虫歯を削ったら金属を使用することが多かったのですが、セレックはセラミックです。したがって金属アレルギーの心配はありません。
ここで金属を使った治療について一言。
金属で歯を修復した場合、それで治ったかのような気持ちになりますが、金属と歯と間には隙間が存在します。
それはセラミック修復よりも大きな隙間であることがほとんどです。その隙間には接着剤が介在しています。
みなさんが熱いものを食べたとき、口の中の温度は上がります。そのとき、口の中の金属もいくらか熱膨張します。
その後、冷たいものを含んだらどうなるかというと今度は熱による収縮をするのです。
すると次第に口の中の金属は寸法変化をおこし、内部の接着剤が少しずつ溶出していきます。
これをウォッシュアウトといいます。
そして最後には金属の詰め物が外れるという結果になるのです。
大抵、その金属の内部には虫歯が散見されます。これは歯磨きがよくできていなかったワケでもなく、歯科医が虫歯を取り残したワケでもありません。
そのほとんどがウォッシュアウトだったのです。
【ウォッシュアウトした歯の例】
「じゃあなんで歯科医は虫歯が発見できないんだ。ちゃんと定期検診に行っているのに・・・銀歯がとれちゃったじゃないか!」
と言われる方もおられます。
それには理由があります。
つまり虫歯を早期発見できない理由です。
それはエックス線写真です。
歯科医が視診上「虫歯かな?」と疑ったときにはほとんどエックス線写真を読影して診断しますが、この金属は真っ白に映りますので、そのほとんどがどこにどのくらいの虫歯があるのか診断ができないのです。
ですから、私たちはよく、この銀歯はいつごろ入れましたか?と質問するのです。
それは統計をとったところ、金属の修復物の平均寿命は7.3年というデータを知っているからなのです。
それよりも長い期間銀歯を入れていたとしたら、ウォッシュアウトにより、銀歯の中が虫歯になっている可能性があるということなのです。
ちなみにエックス線写真を撮影してその金属物様不透過像の下に虫歯を疑う透過像があった場合は、よりたくさんの歯を削ることになります。
その結果、神経をとる治療(抜髄)が必要になったり、運が悪いと抜歯に至ることもありますので注意が必要なのです。
金属に比較し、セラミックはほとんどの場合劣化が見られません。
セレックで使用するセラミックブロックはほぼ天然の歯と同じくらいの熱膨張率を示しますし、エックス線透過像も普通の歯と同じように読影できますので、銀歯のように気が付いたら虫歯になっていたということもありません。
したがって、セレックのセラミックブロックが現在もっともすぐれた歯の修復物といえるでしょう。
すこし専門的な話しをしましたのでお疲れになったかもしれません。
最後にまとめを示します。
セレックによるセラミック治療は以下の方に自信をもってお奨めできる治療方法です。
- 歯はとても大事だ
- 歯を長持ちさせたい
- もう虫歯になりたくない
- 審美歯科治療を受けたい
- 金属アレルギーが心配だ
- 高精度な治療を希望している
- 銀歯を自然な白さのものに替えたい
- 歯型(印象)を取るのがとても苦手だ
- 一日で虫歯治療が終わるのは魅力的だ
- 目立つところに銀歯は勘弁してほしい
- やっぱり白くてきれいな歯にしてほしい
- 何不自由なく笑顔を思いっきり出したい
CEREC治療のリスクと注意点
- かみ合わせによっては適応できません
- 原則、歯周病治療を終了しないとセレック治療は行うことはできません
- 原則、動揺している歯は適応できません。
- 虫歯の大きさ、深さによっては、当分の間かみ合わせに慣れるまでに噛んだときに一過性の疼痛を生じることがあります。改善しない場合は、後日、歯の神経を除去する抜髄という処置を行うこともあります。
- 稀ですが、過大な咬合力がかかった場合、チッピングすることがあります。その場合は治療のやり直しが必要になります。
- 局所麻酔をします。局所麻酔の合併症として歯肉の違和感が数日〜2週間程度継続すること、アフタ性口内炎が出現する場合があります。その際はこちらでレーザー照射や外用薬の処方により対応いたします。
- 局所麻酔を行った後は、一過性に歯肉が下がって冷たいものを口に含んだ時にしみることがあります。
- セレック治療後は予防メンテナンスが必要です。その間隔は患者様の口腔内の虫歯や歯周病になるリスクによって歯科医師が判断いたします。
CEREC治療の価格
CERECは保険外診療(自由診療)となります。インレータイプ(詰め物) 66,000円(税込み)
クラウン 86,900円(税込み)
全て直接法といって、歯型(印象)を取らないで、口腔内に光学カメラを入れて作製する方法で行います。この方法ですと、精度がしっかりと出るからです。
※同じセレック(CEREC)治療を行っている歯科医院さんでも、歯型(印象)を取ってそれを読み込むという方法もあるようですが、精度に影響しますので、当院では直接法のみにこだわって作製しております。
※全てのCERECを使用した修復物、補綴物は、ミリング(削りだし)が終わった後、院内の歯科技工士が丁寧に歯のエナメル質の質感に近似するほど徹底した研磨を行います。
文責:医療法人良陽会 鶴田歯科医院 理事長 鶴田博文
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