つるちゃんからの手紙12月号(令和6年12月号)
 

つるちゃんからの手紙 令和6年12月号
「この一年に感謝」
あっという間に12月になりました。今年はとにかく忙しかった一年でした。昨年末に父が亡くなり、四十九日や初盆、相続はすべて一人でやらなくてはいけなかったのでとても大変でした。二人の妹が海外在住だったこともあり、父が生前に公正証書を書いてくれていたため、思った以上にスムーズに進みました。天国の父には心から感謝しています。

今年は良かったことがありました。日本口腔インプラント学会の専門医に必要な試験を受けて合格したことです。この試験は専門医の登竜門と言える大事な試験なのです。周りのほとんどが若い先生ばかりで、私は完全に浮いていました。口頭試問をする3人の試験官は私とほぼ変わらない年の先生でした。後日、提示した症例発表をある教育施設から、「若い先生を育てるためにお手本に使わせてほしい」と言われ、頑張って症例をまとめることができて本当に良かったなあと思いました。そして、その症例を学会誌に論文として投稿することができました。査読という厳しい審査があるのですが、おそらく来年中には掲載されると思います。

医院をあげて活動したことも沢山ありました。国立モンゴル医科科学大学客員教授の岡崎好秀先生、富山県から、あすなろ小児歯科の佐野正之先生、歯科界で有名な角祥太郎先生においでいただき院内でプライベートセミナーを行いました。日本顎咬合学会学術大会(東京都)、日本口腔インプラント学会学術大会(京都府)即時荷重研究会講演会(東京都)に出席したこと、3月には公衆衛生研究会(神戸市)。お口の健康フェスティバル(東京都)で、歯科衛生士の坂口結楓さんがつまようじ法の発表を行いました。またインプラントメーカー主催のハンズオンセミナーにおいては東京、福岡でインストラクターとして受講生に抜歯即時埋入即時荷重インプラントのスキルを伝えました。この他にもいろんなところに行って勉強しましたが、書ききれないのでこのくらいにします。

趣味は多いのですが、やはり、仕事が好きなのです。考えてみたら自分が好きな分野を勉強したくて開業したようなものです。これもすべて、勤務医の先生と診療スタッフのおかげです。彼らのおかげで医院を出て学びに行くことができるのです。

院長としての幸福はなにかと問われると、良いスタッフに恵まれることです。良いスタッフとは患者さんや働く仲間に思いやりを持った人をいいます。そのためには考えや進む道が同じであることが大事です。根底には他者のために動くこと、そして、その量は多ければ多いほどいいのです。

開業した頃は、新しくスタッフが入って来てもすぐに辞められたものでした。「ここにいても仕方がない」と言われたこともありました。それは私の思いやりが足りなかったからです。どうしたら仕事を楽しくできるか、働きやすくなるのかを考えていなかったのです。それを改善するために毎年目標をもって少しずつ実行してきました。活き活きと仕事に取り組む。お互いに協力し、ひとりの患者さんに向き合う。腕を磨き、真摯に打ち込む。今年も、たくさんのいい仲間たちと仕事ができて、最高の一年でした。

最後になりますが、大過なく令和6年を過ごすことができました。新しく入ってきてくれた先生、スタッフがいて、出産したスタッフが3人もいてくれて、幸せなことがたくさんありました。来年もまた、いい一年を過ごせるように、健康に気を付け、気を引き締めて前進したいと思います。よい新年をお迎えください。 拝