インプラントについて

こんにちは 長崎県島原半島の雲仙市愛野町の鶴田歯科医院の院長
鶴田博文です。

「インプラント治療をしてみたいのだけど、実は手術が怖いのです。
痛んだり、腫れたりするんでしょう?」


「手術の後の痛みや腫れに耐えれるか心配」

「インプラントは便利だとわかっているけれど、
すでにやった人の話を聞いたら、手術の後が大変そう」

これは、インプラント治療をするときに患者様から実際に
お聴きした内容です。

インプラント治療は、外科処置です。つまり手術が必要になってきます。

手術と聞くだけで緊張してしまいますね。私もそうです。

しかし、ある日、当院で使用しているインプラントメーカーの担当者が
私にこう言ったのです。

「先生、すごい治療法ができました。よかったら、今度福岡にその講師の先生をお呼びしますので、来られませんか?」と言うのです。

「なんですか、その治療法とは・・」

「インプラント治療が変わります。手術をしても痛みが少ないし、腫れにくいのです。」

たしかにインプラント治療では歯肉の切開や骨へのドリリングなどを行うために、患者様の状態によっては手術後に痛みや腫れがでることがありました。

「いままでいろいろやってきたんだけど、もう少し痛みと腫れを減らしたいと思っていたところなんです。ちょうどよかった、ぜひ、そのセミナーに参加させてください」

そこで、平成23年10月2日に福岡で開催されたセミナーに参加
してきました。

そのセミナーで登場したのが、この器械。

名前はメディフュージ。

これは患者様自身の血液から傷を治す成分を凝縮したゲル(CGFと呼びます)を作る機械です。

一見、通常の遠心分離器に見えますが、そうではないそうです。

通常の血液の遠心分離器とは違い、回転数やトルクなどの違いがあり、CGF専用で開発したそうです。

このゲルを手術の傷口などに使用すると術後の痛みが減少し、傷の治りが促進する効果があることのこと。

これが採取した血液からメディフュージにかけたフィブリンです。

メディフュージの特徴

この機械で作られたCGFは怪我をして血管が破れたときにその血管の穴を埋める働きをするフィブリンという物質が網目状になった構造をしています。

通常はこのような治癒組織ができるには4-5日程度かかりますが、メディフュージを使うとこの組織が15分ほどで出来上がります。

つまり、CGFテクニックを使えばインプラント行った部位にあらかじめある程度治癒が進んだ組織を貼り付けることが可能になるのです。

今までは手術後の傷跡を保護する目的で歯周パック(ゴムみたいなもので包帯の役割をします)などを行うこともありましたが、かなり厚みがあったり、清掃がしづらく不潔になってしまったり、食事もとりづらくなってしまうというような欠点がありました。

それに比べて、CGFは簡単な操作で薄い膜にすることができ、CGFを傷口に貼り付けておくことでかさぶたのような効果が期待できます。

かさぶたができた後の傷口というのは触っても痛くありません。

大体、抜歯後や、インプラント手術後の痛み、腫れのほとんどの原因は、「かさぶた」が何らかの理由によりできないからなのです。

ですから、あらかじめこの「かさぶた」を作っておくと理解して
いただけたらと思います。

しかも、薬剤などを使わず自分の血液だけで作れるわけですから、
このCGFはすばらしいのです。

あらかじめ、かさぶたがあることで、傷の治りももちろん早くなります。

その結果CGFは、手術後の痛みを少なく
そして傷の治りを早くします。

CGFの利点とは?

CGFの利点は「自分の血液から作成できるので感染などの危険性がない」ということです。

CGFは血液をメディフュージで遠心分離にかけるだけなので薬剤を使用したりしないので副作用の心配もありません。

採取する血液の量も多くても80ccほどなので、血液検査3回分ほどです。

また上記で述べた以外にもCGFにはまだ利点があります。

CGFは周囲の細胞によって吸収・置換されてその周囲の細胞になるという性質があります。わかりやすくいうと、CGFを貼り付けた周りに歯茎があるなら歯茎に、骨があるのなら骨になりやすいという性質があります。

これを利用して、骨量が少なく従来ならばインプラントができないと診断された部位にもCGFを応用すれば、骨量を増やしてインプラントができる可能性があります。

実は、その方法も伝授していただきました。

この方法はまた別の機会にお知らせいたしますが、これは血液の成分や治癒の生理的機序をよく理解していないと活用ができません。

また、このCGFテクニックはセミナーの内容をよく理解し、そして、細かい手技と注意点をしっかり守らないとうまく作ることができないので、器械だけ買ったからといっても活用することができません。

ですから、ボクは診療後で疲れていたけれど、しっかりと聞き逃しがないようにすべての注意事項をノートにまとめ続けました。

セミナーは4時間。アッという間に終わりました。

メディフュージの導入

終わった時、このCGFテクニックがとても素晴らしいということについて、よくわかりました。

でも実際、この遠心分離機(メディフュージ)を購入しないと
自分の歯科医院でこのCGFテクニックを活用できません。

恐る恐る担当者に質問してみました。

「で、この器械はおいくらですか?」
「xx万円」です。


これで患者様のインプラント手術後の苦痛から解放されるのなら
正直、安いと思いました。

そこで、また、いつものように値切った後、「エーイ!」と経理主任(家内)の諾を得ずに、「買う!今すぐほしい!すぐ納品して!」と言ったところ、現在、まだ輸入が追い付いていないとのこと。
このCGFテクニックが発表されたのが2006年。

それから各国で臨床に応用され、そしてその安全性が認められ、
日本にも紹介されたようです。

日本で、この講演を始めてからというもの多くの歯科医のバックオーダーが続いているのだそうです。なんとイタリアから輸入するので時間がかかるとのこと。

待つこと数か月。
ようやくこの器械(メディフュージ)が到着しました。

メディフュージを使ってみて・・

さっそく、まず、自分自身が実験台になって治療に使ってみました。

自分の口腔内で以前から気になっていたところがあったので、私の師匠に手術をしてもらったのです。これは結構腫れや痛みが出る可能性が高い手術です。

ボクは患者様に使う前にどうしても、まず自分で試してみたかったのです。

採血してもらい、メディフュージにかけて、血液を遠心分離し、
そのフィブリノーゲンを採取しました。

そして、師匠にお願いしてこのCGFを手術部位に挿入してもらったのです。

感想です。やはり間違っていませんでした。

本当に腫れや痛みはほとんど感じることがありませんでした。

やはり間違いのない理にかなった治療方法であること、身をもって実証できたのです。

最後に患者様へのメッセージ

現在、インプラントの手術を行うときにはこのCGFテクニックを
活用しています。

使用した患者様にも感想をいただいていますが、
ほとんど、ボクと同様、痛みと腫れはほとんど感じていらっしゃらない様子です。

痛みが少ない、腫れが少ないインプラントを・・
そういった思いで導入したCGF。


これはどなたでも活用できる簡単で効果の高い方法ですから、
インプラント手術を行うにはこれからの時代必須になってくるでしょう。

このCGFテクニック。
きっとお役に立てると思います。

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