つるちゃんからの手紙 令和7年7月号

2025.07.11


つるちゃんからの手紙 令和7年7月号

「趣味」と「仕事」の関係

先月の私のツーリングラリーの話には結構反響があり、嬉しく思います。「先生すごいね」「若いね」「よく体力あるね」と言われ嬉しくなりました。私はバイクに乗って走り出すと頭の中がスカーンと何かが抜けて、なんだか空を飛んでいるような気持ちになるのです。仲間とみんなで走るとさらに楽しいのです。バイクに乗っているときは一時的に仕事のことは忘れているのかもしれませんが、仕事がうまくいっていないことがあればバイクには乗らないようにしています。心の底からそれを楽しめないからです。基本的にいつも頭の中は仕事のことばかり考えています。

「仕事がうまくいくためにはどうしたらいいのですか」と、開業したばかりの若い先生に質問を受けます。そんな時はこう答えます。うまくいかない理由はたった一つ、それは「準備不足」です。

技術もないのに開業する。目的もないのに開業する。覚悟もないのに開業する。技術が足りていなかったら借金をしてでも技術を磨く。資金繰りが悪く、決算書を見てショックを受けて涙する人がいたとしたらそれを乗り越えるくらいの努力をする。

そんな人しか開業をするべきではないと思うのです。

それを乗り越えてから、はじめて自分のやりたい趣味ができるのです。仕事と同じくらいの好きなものがあれば、どんな困難でも乗り越える事ができます。

私は40歳までに自動二輪の免許を取ってハーレーダビッドソンを手に入れることができたので、とても運が良かったと思っています。しかし60歳に近づいていくと、それなりの悩みも出てきます。それは以前と比較して疲れやすくなったということです。これはきっと病気かもと思いいろいろと検査をしてみたのですが、大丈夫でした。つまり老化がはじまったのです。それがわかってからというもの、スケジュールをしっかりと調整しています。キツイと感じたら、たとえ、そこにセミナーや学会が入っていても自分の発表がなければ、潔くキャンセルするということも時に必要です。これからは自分の体調や体力においても経営しないといけないのです。

さらに困ったのが老眼です。自分は近眼だったから、老眼にはならないと高を括っていたのですが、やっぱり近くにあるものが見えにくくなってきたので、とても困っています。

メガネは8個持っています。運転する時、パソコン画面を見る時、この治療はこのメガネ、手術する時は絶対コレ、などと使い分けしています。

指先はどうかというと体力の衰えにはあまり関係がないようです。眼が見えていたら問題なく動きます。プラモデルを購入し、塗装して組み立ててみますが、今でも普通にそれができます。中でも飛行機の場合は操縦席、オートバイはエンジンとタンク、戦車はキャタピラーを精巧に作るのが大好きです。また、基盤のハンダ付けも、楽勝です。そもそもそんな細かいことや修理が好きなのですから歯科治療にも深いところまではいっていけるのかもしれません。

私よりすごい人は何人も知っていますが、とにかく仕事以外にも趣味にこだわりがある人ばかり。そこまでやるから仕事が楽しくなっていくのではないでしょうか。

仕事が楽しい、そして仕事が好き。趣味も同じくらい好き。すると「楽しそうだな」「一緒に働きたい」という人が集まってきてくれます。自分の医院の場合はそうやって少しずつできることが増えてきたのだなあと思います。そうなると、また仕事の楽しさが増してくるのではないかと思います。

次の目標は北海道までフェリーで行って、バイクに乗って旅行したいと思っています。うに丼とかカニとか食べてみたいです。

 

 

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